新撰組の拷問について。

いや、何かそう云うことを相方・門馬と話していたのですが。


新撰組の、つーか副長の拷問って、実はぬるいよね、っていう。
いや、例の有名な古高さんの一件ですが。


だってさ、世界史とかの『拷問全書』とか読むと、凄いのたくさんありますよ? 八つ裂きとか、車裂きとか、引き延ばしとか、石積みとか、焼いた金串指先に突っ込んだりとか、何か船の刑とか云うのなんか、小船二つをあわせたところに、頭と四肢が出るように罪人を入れて、そのままたらふく飲み食いさせて放置するんだそうで――いろいろあって、まず間違いなく死ぬそうですが。
幕府のやってたのだってすごくって、膝の後ろに丸太入れて坐らせて、その上から重石乗っけると、筋肉潰れて歩けなくなるそうですよ。逆さに吊るして水ン中に頭突っ込んどいたら死んだ、とか云う話もあるそうで。ま、拷問なんて、洋の東西を問わず、大概そんなもんですよね。


しかるに、副長のやった、例の“足の裏に五寸釘打って、そこに蝋燭立てて火をつけた”って――ちょっとぬるくないですか?
だってさ、足の裏に釘打ったって、別に歩けなくはならないでしょ? 蝋燭に火、だって、見た目はアレだし、確かに熱いだろうけど、実は深刻なダメージを与えるものじゃないと思う。
勿論、精神的にはすごいダメージでしょうけども、それで即死ぬものでも、その後の生活に重大な支障をきたすほどのものでもない。
古高さんが死んだのだって、刑死であって、拷問の末に死んだわけじゃないしね。
そう思うと、結構ぬるい仕置きだよなぁと思うのですが。


……って云うと、判官贔屓に過ぎるって云われるかしら。
でも、生皮剥ぐとか(原田さんが云ったことがあるらしい)、鼻や耳を削ぐとかじゃないんだし、見た目的にもあんま変わんないように戻れる拷問って、やっぱぬるいと思うんだけどなぁ……少なくとも、嗜虐趣味は満たされるもんじゃないよねぇ……